2020 年(令和 2 年)4月1日
グランビジョン国際学院
校長 赤石和則

自己評価の実施について(報告)
このたび、本校では、法令および学則に基づく自己点検及び自己評価を実施しましたので、その結果を公開いたします。
この自己点検・自己評価は、本校が、在留資格「留学」に係る日本語教育機関として告示に基づく指定を受けるにあたってあらかじめ定めた基準に従い、個別に項目を設定したうえで実施したものです。
以下、その結果等につき「総括」を記載します。
評価項目については、
「学習指導」
「進路指導」
「学生管理」
「生活指導」
「学校行事・課外活動」
「学生募集・入学選抜等」
「その他(関連項目)」
の7つの大項目と、それぞれ 3~21 の小項目を設定し、合計 56 の小項目につき、「そう思う・どちらともいえない・そう思わない」の 3 段階で自己評価を行いました。また、これら自己評価に先立って、学生アンケートを実施しており、その結果を参照することによ
って、自己評価等の客観性を高めることを志向しました。さらに、それぞれの自己評価について可能な限り、その評価についての理由や付加すべき意見・反省点などを併せて記し、今後の運営改善に活かせるよう配慮しました。
なお、ここではそれら自己評価等の過程と結果を踏まえた「総括」を記しています。個別の自己評価項目ごとの結果については、別添「自己評価項目結果一覧」および「学生アンケート結果」をご参照ください。


【Ⅰ】目標設定について
本校では、各学期の開始までに、非常勤講師も含めた教職員全員が参加し「教学会議」を開催し、前学期の反省や改善のための提案、意見交換を踏まえて、学期ごとの具体的な教学方針および事務的課題に係る実施計画を策定し、目標設定を明確に行ってきました。
こうした学期ごとの目標設定は、本校が告示校として指定を受ける際にあらかじめ定めた評価項目・評価基準を前提として行われており、今回の自己点検・自己評価についても、こうして設定された学期ごとの具体的な目標に照らして行われています。


【Ⅱ】評価項目ごとの総括


1.学習指導(21 項目)
学習指導に関しては、21 の評価項目を設定し、このうち 16 項目について、概ね目標が達成できた(「そう思う」)という自己評価を行いました。
本校においては、学習指導、進路指導にあたり、

●日本語のレベル別クラスを設置し、個別指導にも留意すること
●日本語能力試験対策を重視すること
●進路(専門学校、大学・短大、就職等)についての個別指導を徹底すること
を、特に重要な方針として掲げてきました。
このうち、学習指導に関しては、学生の「習熟度に応じたクラス分け」と「個別指導の徹底」を特に重視しております。
本校では、選抜時(入学時)までの日本語学習歴や本人の申告などにこだわることなく、入学後に実施するプレイスメントテストの結果を主な判断基準として、入学時点での習熟度(能力)に応じてクラス分けを行っています。
その後は、概ね 3 カ月ごとに定期テストなどを行い、個々の学習状況を丁寧に把握することに努めています。また、そのようにして把握した習熟度や学習目標を踏まえ、クラスごとにしっかりとしたカリキュラムを構築し、実施しています。
これら 16 項目についての自己評価の一方で、5 つの項目については、かならずしも十分に目標を達成できているとまでは言いがたい(「どちらともいえない」)という評価にとどめています。
そのような自己評価には、「せっかくしっかりとしたレベル別クラスを設定しても、学生自身の勉強への意欲を十分に確立させることができなかった」という反省の意味もありました。例えば、学生たちに「分かったか」と念を押すと、たいていは「分かった」と答えるが、実際にテストをしてみると全然わかっていなかったケースがよくあったこと。また宿題については、その内容や分量にはあまり関係なく、毎回きちんと提出する学生と、そうでない学生とに分かれてしまったことなどを踏まえたものです。
もっとも、クラス担任制を採用し、クラスごとに学生たちの勉学態度、テスト結果などを定性的にも把握できる体制を整えたことによって、次第に個別の学習ニーズに対応した丁寧な指導ができるようになりました。そうした熱意を持った指導に反応し、しっかり応えてくれた学生は、定量的な結果も次々と出すことができるようになり、希望する進路先を決定することができました。
学習指導に関し、本年度における個別の成果としては、以下の諸点を挙げることができます。
① ベトナム社会主義共和国の私立大学(タンロン大学)と「単位互換」に関する協定を締結し、進学1年コース、進学 2 年コースともに、本校での修了科目が、大学の履修単位としても認定されるという関係を築くことができました。
② 日本語能力試験(JLPT)において 2 級(N2)合格者を 8 名輩出しました。これは、49 名を超える同学年の在籍者数との関係では 20%程度にあたるもので、かならずしも高い合格率とは言えませんが、第 1 期生がここまで到達したものとして、その後輩たちに良い見本を示してくれたという点で、貴重な成果であると考えています。
③ 年間の出席率が、すべての学生について 90%を超え、数名を除いてその多くが98%以上の出席率でした。これは、本校の在学生の高い学習意欲のあらわれとして、上記②に劣らぬ貴重な成果として、本校教職員一同の大きな励みとなりました。


2.進路指導(3 項目)
前述のとおり、本校においては、学習指導、進路指導にあたり、
●日本語のレベル別クラスを設置し、個別指導にも留意すること
●日本語能力試験対策を重視すること
●進路(専門学校、大学・短大、就職等)についての個別指導を徹底すること
を、特に重要な方針として掲げてきました。
このうち、進路については、クラス担任を中心とする個別具体的な指導を徹底して行ってきました。
対象となった学生に対しては 2018 年 4 月の入学当初から、本校は新規校であり前年度までの実績を頼りにすることはできなかったので、Ⅰ期生のみんなが模範となって先鞭をつけるしかないと鼓舞激励し、それぞれが希望する進路先について様々な情報提供を行いました。2 年次の春からは、各学生ごとに相談にのり、本格的な準備に対する支援を粘り強く行いました。
まず、進学希望者については、専門学校、大学・短大、大学院といった進学先の情報収集、学校案内の取寄せを行い、学生たちと個別に面談し、希望する進学先等を確定していきました。
その過程では、希望先のオープン・キャンパス(進学説明会)へ学生たちと教員が共に参加したり、筆記試験、面接試験の模擬試験を何度も実施したりするなどして、本番の試験に備えました。第 1 希望への進学が叶わなかった学生については、第 2 希望に進めるよう個別具体的な指導を徹底して行いました。
専任教員はもとより、非常勤教員もまた、自身の職務経験を十二分に活かして丁寧な進路指導を行い、大きな成果をあげることができました。

授業中はもとより、放課後の個別相談において、応募書類の書き方相談に応じ、時には応募先に本人と一緒に電話で問い合わせをするなど、文字通り懇切丁寧な指導を続けました。
それによって、大学・短大合格 6 名、専門学校合格 23 名という成果を上げることができました。
なお本校の進学指導の特色として、拓殖大学北海道短期大学(北短)との「指定校協定」をあげることができます。北海道での 2 年間の勉学のあと、希望すれば東京にある拓殖大学の各学部 3 年生に編入できる道が開けています。上記 6 名の大学・短大合格者中、3 名が北短合格者でした。ちなみに残り 3 名中 2 名は、拓殖大学国際学部に合格することができました。昨年の受験時には、拓殖大学の学部レベルで指定校協定を結ぶには至らず、通常の学部試験を受験した結果の合格でした。
つぎに、進学コースを良好に修了することを前提に、その履修内容を生かし、本校を卒業した後に日本国内で就職することを希望した者については、2019 年(平成 31年)4 月 1 日に施行された改正入管法に基づく新しい在留資格「特定技能1号(外食業)」によるものも含め、5 名の就職先が決定しました。
第1期生については、新規校として、進学先、就職先との連携を深めていく過程での進路指導となったにもかかわらず、それぞれに希望する進路を達成できた学生を多く輩出することができました。その大きな要因として、前述のように教員の熱心な指導に加えて、事務局長や事務スタッフの適切な進路情報提供、また人間的な成長に向けた日常的な礼儀作法や社会的ルールの順守にむけた、厳しくも親身になっての指導があったことは、特筆しなければなりません。


3.学生管理(10 項目)と生活指導(6 項目)
この項については、併せて 16 項目のうち、概ね目標を達成できた(「そう思う」)と自己評価したのは合計 11 項目、かならずしも十分に目標を達成できているとまでは言いがたい(「どちらともいえない」)と自己評価したのは合計 5 項目となりました。
入国時の出迎え、日本での生活に必要な諸手続きのバックアップ、資格外活動許可に基づく学生の稼働先に関する情報の徹底した把握と指導、授業料の期限内納付が困難になった学生への個別対応、緊急時の連絡体制など、主に日本での安全・安心な暮らしを開始し、維持していくための管理・指導については、他の日本語教育機関との比較をしてみても、かなり手厚く実施できていると自認しています。
他方で、目標に対して「どちらとも言えない」と自己評価した 5 項目のうち、例えば「学期ごとの面談、生活上の問題などで学生の話を聞くことができたか」という項目に関しては、学習指導や進路指導の過程で、教員や事務局職員による深く行き届いた支援をし、効果を上げることができた学生がいたという評価ができた一方で、くり返し注意や指導を行っても改善されなかった学生が少なからず存在したということがありました。校長や教職員がしっかり分担して、こうした学生のフォローアップを組織的、定期的に実施することを十分に行えなかった結果であると捉えています。同様に「日本社会の習慣、ルールを理解するための支援」という項目に関しても、日常的にかなり熱心に説き聞かせ、意識的な指導を行ってきた一方で、何度話しても同じ過ちをする学生が存在し、十分に改善を見ることがないままとなったことから、今後、そうした学生に対して「支援、指導の頻度を上げていきたい」という反省とあわせ、このような自己評価を行いました。


4.学校行事・課外活動(5 項目)
学校行事は、バーベキュー大会、七夕・浴衣着付け、スピーチコンテスト、かるた、書き初め、地域の祭り参加、都内の施設見学など幅広い内容で、概ね計画どおりに実施することができました。しかしながら、今年(2020 年)に入ってから日本で顕在化した「新型コロナウイルス」の感染拡大に対応するため、今年 3 月以降の学校行事はすべて中止とせざるを得なかったことから、第1期の 2 年生(今年 3 月卒業生)にとっては卒業前の最後となる学校行事は、いずれも実施することができませんでした。
これら 5 つの評価項目のうち、かならずしも十分に目標を達成できているとまでは言いがたい(「どちらともいえない」)と自己評価したものは、学生アンケートの結果示された意見や希望について、改善策を十分に検討できなかったという反省に基づくものです。
東京都内の、それも中心部に所在するという地の利を生かして、今後とも幅広く、効果的な課外活動の実施について検討を重ねていきたいと思います。


5.学生募集・入学選抜等(5 項目)
学生募集・入学選抜等を適切に行い、目標とする学生数を確保するという課題は、現在のように外国人材の受入れ政策の転換期にある日本語学校にとっては、その経営という側面からも難しい対応を迫られているものであり、喫緊の課題でもあります。
しかしながら、学生募集を真に効果的に行い、学習の意欲と能力のある者を適正かつ円滑に選抜し、適正な日本語教育機関としての社会的役割と経営的課題の両立を図っていくためには、幅広い情報収集や、適正なエージェントとの信頼関係構築などが不可欠です。
そのため第 1 に、本校の「特長」を明確な方針に基づき意識的に確立することに努めます。第 2 に、人員態勢を整え、かつ本校教職員一同が、本校の社会的役割や法令適合性について十分に理解したうえで学校運営ができるよう、校内研修等を継続的に実施することが必要であると考えています。
また、これらのことを前提として、今後は、ベトナム社会主義共和国以外の国・地域からの学生募集も幅広く行っていくことを検討しています。


6.その他(6 項目)
「奨学金」については、今後、安定的な募集を行えるよう、関係諸機関との連携を深めていく方針です。
「教室の備品」については、開校当初の十分な状況を維持し、しっかりと管理することもできました。また、教職員からの物品等の要望には、できる限り早めに対応しました。
「学校の図書」については、管理者による在庫管理は十分に行うことができ、意識的に補充に努めましたが、その効果という観点からは、学生に十分に利用されたとは言いがたく、今後は図書の活用についても徹底したいと思います。
校舎内の「学生ラウンジ」や「自主学習」のための環境整備については、学生たちの昼食や談話の場所として、あるいは自主的な学習の場として、必要な程度を提供することはできたものと考えています。


7.中間評価
本校においてあらかじめ設定した自己点検・自己評価の項目としては、中間評価を実施することを掲げております。この点、今年度において総合的・体系的な評価活動を実施することはできませんでしたが、学期ごとの教学会議(職員会議)では、学生動向、授業の進め方などを共有し、目標達成度の観点からの点検・評価・課題の解決にあたって参りました。また、授業見学を実施するなどして、それぞれの教員が現に
行っている授業の状況を把握し、質的担保に努めました。
今後は、毎年3月の総合的・体系的な自己点検・自己評価の前段階を成すものとして、教学面および学生の在籍管理・生活指導の項目を中心に評価をより充実させていく方針です。


8.学生アンケート結果
令和 2 年(2020 年)3 月初旬、在校生を対象としてアンケートを実施し、66名から回答を得ました。その個別の結果については、別添の資料をご参照ください。
アンケート項目は、大きく 2 つに分けられます。
ひとつは学生自身の授業への取組みなどに関わる自己評価です。
3 項目とも肯定的な回答(そう思う)が最も多い数字でしたが、気になる回答もありました。
そのひとつが、「日本語の能力が向上したか」という問いに対する回答でした。
「そう思う」が 42 名であった一方で、「どちらとも言えない」が 21 名にも上りました。ここでは、自分の日本語能力の向上の程度について「どちらとも言えない」と自己評価したことの意味を吟味する必要があります。このような自己評価を行う学生が置かれている具体的な状況としては、たとえば、学生自らが設定した目標に十分には到達できなかったというケースが考えられます。教員の評価する実力としてはN3 上級レベルであり、N2 に合格してもおかしくない水準であっても、実際には本人が目標としていたN2 合格には至らなかったという学生が何人もいました。これは、個々人の「試験への対応」の得手不得手という側面もあると思いますが、われわれ教員にとっての今後の課題でもあると考えています。
もうひとつは、学校の対応についての評価です。ここでも、「そう思う」という肯定的な回答が 6 つの質問すべてで最多となりましたが、いくつか留意すべき項目もあります。
たとえば、「生活上で困ったときに教職員は熱心に話を聞いてくれたか」という問いに対し、52 名は「そう思う」と答えてくれましたが、「どちらとも言えない」と回答した学生が 14 名もいました。教員はすべての学生に対し、その熱意に応じて平等に接することを徹底していますが、何度も同じ忠告やアドバイスをしても、いっこうに改善しない学生がいて、個々の教員や事務職員の立場からは、気力が続かない場面もあることは事実です。これは、どこまで我慢強く学生の学習意欲を鼓舞し、法令遵守を初めとする安定的な生活つづけさせることができるかという難しい課題です。
また、「自分の進路について十分に相談にのってもらえたか」という問いに対して、「そう思う」が 43 名、「どちらとも言えない」が 12 名でした。この点に関し、学内での日常生活の中で、教員と学生とのやり取りをみていると、教員がせっかく適切なアドバイスをしていても、十分に耳を傾けない学生が見受けられました。多くは進路希望先のレベルと自分の実力との乖離に直ちには納得できず、高望みをするケースで、このようなケースでは、当初とは異なる進学先等へ進まざるを得なくなることも少なくなく、その不満の矛先が教員に向かうことになります。
もう少し自由に応募させれば、学校側としては「自己責任」という説明で済ませてしまうこともできそうですが、それでは親身の指導とは言えません。こうしたケースではどのような対応をすることが適切なのか、今後の課題です。

以上のそれぞれの項目における総括を踏まえ、教職員一同が協議を行って改善策を見出し、着実により良い学校運営へとつなげていく所存です。

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